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【帰化ブログより】国民年金と帰化

2016年01月18日

『年金に入っていないのですが、帰化はできますか?』

ほんとによくあるご質問です。

ご存知のとおり、20歳以上60歳未満で「日本に住所を有している」方は、年金について権利・義務が発生します。
これは、たとえ外国人であっても同様です。

帰化審査でいえば、2012年7月に新しい在留管理制度がスタートしたことに伴い、申請人について年金の加入・納付状態に関する調査が強化されました。

現時点では、国民年金加入者の場合、少なくとも直近1年分の納付を証明する必要があります。

しかし、ここでご注意いただきたいのは、
1年分納めたからといって必ずしもOKではないということです。

個々人によって調査の度合いは様々であることはもちろんですが、
例えば来日後10年近くが経過しているのに、これまで年金に加入した実績がない場合や、長く未納状態が続いていたようなケースだと、2年以上の納付実績が求められることもあります。

(そもそも、帰化の「素行要件」を考えれば、法令上の義務を果たしていない状況がマイナスと判断されるのは当然ですね。)

したがって、帰化のためにとりあえず1年分は払うという考え方ではなく、帰化申請をきっかけに法令や年金制度の趣旨をよく理解し、これからも日本国の一員としてしっかりと公的義務を果たしていくという姿勢(意思)を示すことが重要なのです。

 とはいえ、じつは1960年に日本で年金制度がスタートした当初は、外国人は年金に加入する義務がありませんでした。
もっと正しく言えば、年金への加入自体が認められていませんでした。
(外国人が年金に加入できるようになったのは、国民年金法上の国籍条項が撤廃された1982年以降です。)

また、年金制度に加入しても、「受給資格期間」(原則25年)を満たさなければ、せっかく納付を続けていても年金を受給することはできません。

そのため、来日した時点ですでに高齢にさしかかっており、上記「受給資格期間」を満たすことが現実的でない方の場合は、帰化審査上もその事情を一定考慮されることとなります。

しかし、実際にはそのような状況にある方は稀なので、帰化を考えているのであれば、やはりご自身の年金加入・納付状況の確認からはじめるのがベストでしょう。

このように義務!義務!と言われると読んでてイヤになるかもしれませんが、先に述べたとおり、日本の年金制度に国籍は一切関係ありません。

逆に言えば、原則として25年以上年金制度に加入していれば、外国人であっても老齢基礎年金を受給することができ、日本で安心して老後を迎えることができるわけです。

これは「権利」ですよね。

ましてや、これから帰化をし、正真正銘の「日本人」として生涯日本で暮らしていくのであれば、上記権利を適正に得て、行使していくことは当然のことと言えます。

(むしろ、その権利を得ていないと何らかの形で国の負担となるでしょう。そんな人を日本国の構成員として受け入れられるわけがないですよね・・・。)

もちろん、日本の年金制度にはまだまだたくさんの課題がありますので、加入や納付に対して否定的・消極的な意見があるのも理解できます。
(私自身も一国民、一納付者として思うことは多々あります・・・苦笑)

しかし、上記趣旨を考えれば、現行の審査方針はもっともと言えます。

日本社会の一員としての義務を正しく理解し、公的責任をしっかりと果たしていれば、帰化許可の道は必ず開かれます。

あきらめず、がんばりましょう!

※そもそも年金制度自体がよくわからないという方は、帰化申請を前提とした年金手続きの概要についてアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。

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